地方議員及び多くの皆さまから提起された地方交付税等の課題を
総務省、国交省、文科省、復興庁、警察庁と質疑

〜復興庁廃止後の支援体制、不採算医療対策、北海道の課題等について質す〜

2019.4.8

 2019年度の地方税制法等に関わる課題について地方自治体議員及び多くの皆さまからご意見・要望をいただき、3/12、3/14、3/19の総務委員会で石田真敏・大臣等と質疑を交わしましたが、地方交付税等の審議は3/19に終局されたため、残された課題について、2019年4月2日(火)〜8日(月)の間、参議院会館事務所に於いて、総務省、国土交通省、文部科学省、復興庁、警察庁と個別に質疑を交わしました。

【質問と関係省庁の見解の大要】

1.不採算医療、医師確保困難地域に対する財政措置
病院事業は厳しい財政状況で自治体が担う小児医療、救急医療、精神科医療、へき地医療、高度医療、周産期医療等の政策医療や不採算医療、更に医師の確保に大変苦慮している。不採算医療、医師確保困難地域に対する財政措置の充実化が必要ではないか
【総務省の見解】
ご指摘のように公立病院は小児医療、救急医療など不採算医療や、民間病院の立地が困難なへき地医療などを担っており、地方財政措置については毎年度、各病院の経営状態を調査し適切な措置を講じている。2019年度から@医師確保対策として医師派遣を行う場合の財政措置を創設し、地方負担の60%を特別交付する。A遠隔医療に係る医療システムを導入に要する経費の60%を特別交付する。

2.消費税10%と国民健康保険
消費税10%になることで、国民健康保険に対して今より財政措置がされるのか
【厚生労働省の見解】
消費税10%に伴う国民健康保険に対する財政支援としては特段無いものの、社会保障の充実の観点から保険料の軽減対象となる低所得者数に応じた保険者への財政支援の拡充や保険者努力支援制度等を引き続き実施するために必要な経費を確保する。

3.不交付団体への支援策
交付、不交付の境界線上にある地方公共団体は、毎年行われる国の算定方法の見直しにより、どちらにも転ぶ可能性がある。持続可能な財政運営が行えるよう、補助金や交付金などを割り落とすことがないようにすべきではないか
【総務省の見解】
地方団体の財政力の程度に応じて補助率の割り落としを行うことが適切かどうかは、個別の国庫補助金等の趣旨や目的に照らして判断されるべきものであり、所管省庁において、適切に対応していただくことが望ましいと考えており、不交付団体への特別な支援策は難しい。

4.ふるさと納税は不合理であり国の責任において地方税財源を充実強化すべき
地方法人課税の一部国税化や地方消費税の清算基準の見直し、ふるさと納税などの不合理な税制改正等で、特別区の貴重な税源が奪われている。国の責任において地方税財源の充実強化を図るべきではないか
【総務省の見解】
地方税の充実については、これまでも個人住民税の10%比例税率による3兆円の税源移譲、消費税率引き上げに際しての地方消費税の拡充等に取り組んできた。一方で、地方団体間の財政力格差の拡大などの課題についても考慮することが大事である。地方の行政サービスをできる限り地方税で賄うことができるように地方税の充実確保に努めていく

5.復興財源と復興庁廃止後の支援体制の構築
復興期間(2020年までの10年間)の後期として「復興・創生期間」が始まって3年、双葉町は96%が帰還困難地区に指定されている。双葉町への帰還が可能となり、町の復興が図られるまで、復興財源の長期確保をする必要があるのではないか。また、復興庁廃止後の被災地支援体制を構築する必要があるのではないか
【復興庁の見解】
復興・創生期間終了後も環境再生に向けた取り組みや帰還促進・生活再建等の課題に取り組んでいく。必要な財源については確保していくが具体的には財務省が判断する。復興庁は2012年2月1日に設置され2021年3月31日までに廃止されることになっているが、後継組織として、復興庁と同じような司令塔としての各省庁の縦割りを排し、復興を成し遂げるための組織を置く

6.地方創生や社会保障関係費に対する地方一般財源総額の確保
「まち・ひと・しごと創生総合戦略」における地方創生推進交付金事業の審査が厳しく事業認可に至らず、断念しているケースが多々ある。地方創生に向けた施策の充実・強化に十分な歳出を地方財政計画に計上し、地方一般財源総額を確保すべきではないか
【総務省の見解】
平成31年度の地方財政対策においては、「まち・ひと・しごと創生事業」について、前年度同額の1兆円を計上。また、幼児教育無償化をはじめとした社会保障関係費の増加等を踏まえて、前年比8,110億円増を確保した。

7.北海道における課題
(1) 信号機や道路標識に関わる財政確保
ここ数年、北海道内全体で信号機の設置数は数か所という状況。交通事故防止や道路交通の安全確保から、信号機や道路標識に関わる財政確保が必要ではないか
【警察庁の見解】
信号機や道路標識を含め交通安全施設等は都道府県警察において整備することになっており、費用は都道府県で負担している。但し、交通安全施設等整備事業の推進に関する法律で指定された道路においては、一般に5割を国が補助している。引き続き交通安全施設の整備等の予算を確保していく

(2) 高規格幹線道路(北海道・日高自動車道路)の早期整備
苫小牧市は、苫小牧港と新千歳空港を擁する地理的条件を背景に、北海道を代表する物流拠点都市として需要な役割を果たしている。高規格幹線道路(日高自動車道路)の早期整備が必要ではないか
国土交通省の見解】
日高自動車道路は既に5割が開通している。厚賀静内道路(日高厚賀IC〜静内IC間、16.2km)については、現在、用地買収及び工事を推進中。静内〜浦河(約41km)のうち、静内〜三石間(約22km)は、現在、既設ルート・構造の検討中。工事ができない時季もあるが、早期整備に向けて取り組んでいく

(3) 施設の整備事業に係る補助金拡充と大規模改修に対する補助制度の創設
苫小牧市はスポーツ都市宣言を行いスポーツ施設が多くあるが、老朽化し、修繕や部品交換等により競技において不都合が生じている。施設への整備事業に係る補助金の拡充及び大規模改修に対する補助制度の創設を求めたい
【文部科学省の見解】
国の交付金(学校施設環境改善交付金)については、地方自治体からの要望額が予算を上回る状況になっており、改修整備に関してまで交付金の対象を広げることは難しい。国の補助金は、現在は耐震化等への対応を優先している。改修等への対応は、スポーツ振興センターが実施している振興くじ(toto)助成金による支援を行っている

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